千葉県香取郡多古町東松崎にある、北条塚古墳です。
2006年の秋に撮ったものだと思います。
下写真は右手に垣がちょっと入ってますが、松崎神社の真裏にあります。というより、古墳を意識して神社も建ったんでしょうね。
くびれ部のあたりです。

7e733e94

後円部の上から前方部のほうを見ると、こんな感じ。
北条塚3号墳、東松崎2号墳とも呼ばれているので、近くに一緒に群をなす古墳があったはずなんですが、よくわかりませんでした。
民家とか結構あったから、もう消滅してしまったのかしら。

b49cdd0a

前方部から後円部を見ると下写真のような感じ。
写真だと樹木が邪魔でよくわからないんですが、かなり良好に墳丘は残っているように見えました。神社の境内なのが幸いしたんでしょうね。

71ecaced

右手前が前方部、左奥が後円部。
これでようやく前方後円墳らしく見えますね。
墳長74m、後円部径36m、前方部幅45m。6世紀中葉ころの築造のようです。
御前鬼塚古墳に先行すると見られます。


こちら↓は北条塚古墳から南東に2kmくらいのところにある、たぶん土仏2号墳です。香取市小川にあります。

4f9b67d3

「たぶん」というのが怪しくてすみません。
『前方後円墳集成』の地図だと、1号墳と2号墳の前方後円墳2基が、南北に並んでいたんですよね。ところが現地へ行ってみると1基しか見つからなくて…
写真のとおり、夕暮れで少し暗くなってきてはいましたが、肉眼ではまだ暗いことが理由で見落とすような感じではなかったんです。
南側の崖と古墳の距離が近かったので、南側の土仏2号墳なのでは…と考えました。北には畑があったので、もしかしたら削平されてしまったのかもしれません。
墳長30m、後円部径21m、前方部幅20m。後期古墳の割に前方部が発達してますね。

その崖を作った川が近くにあります。栗山川の支流なのだそうです。
東に向かって遡って行くと、流域には旭市の鏑木古墳群があります。椿海との関係だけでなく、河川の流域との関係で別角度から考えられないか、と同流域の古墳も見てみました。
でも結構距離が離れてますし、同一の集団が築いたとは思えないですかね。



初出:「北条塚古墳」『天の神庫も樹梯のままに。』http://blog.livedoor.jp/kusitama/archives/51833544.html 2010年06月22日