埼玉県鷲宮町鷲宮一丁目に鎮座する鷲宮神社に参拝してきたときのメモ。
自治体名の由来になってしまうほど、有名な神社なんですね。

有名なといえば、だいたいこの角度から見た鳥居付近もです。

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美水かがみ氏原作のアニメ、『らき☆すた』のオープニングに登場しています。

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よく見たら、微妙に変化が起こってますね。お祭りのときに幟を立てたりする柱が無くなってます。撤去されたんでしょうか。
作中のメインキャラのうち、柊かがみ・つかさの双子姉妹の父が、ここをモデルにした「鷹宮神社」の宮司を務めるという設定。
私が参拝する二日ほど前に報道されたところによると、かがみんとつかさ、両親と2人の姉の計六人が、鷲宮町に住民登録されるとか。

鷲宮神社の由緒については、境内の案内板によれば次のとおりです。

「当社は御祭神 武蔵国造の遠祖・天穂日命・武夷鳥命、大己貴命、外合祀神九柱を奉神。出雲族の草創に係る関東最古の大社にして、景行天皇の御宇、日本武尊の造営、次いで武蔵国造の司祭造営、中世以降関東の総社、また関東鎮護の神として武将の尊崇厚く、藤原秀郷、源義家、鎌倉時代には、建久四年(1193)十一月源頼朝の神馬奉献・社殿造営、建長三年(1251)四月北条時頼の神楽奉納、正応五年(1292)北条貞時の社殿造営、応安五年(1372)小山義政の社殿修復などが古文書に見えます。
室町時代に至り、足利氏、古河公方などの保護を受け、天正十九年(1591)徳川家康から四百石の朱印地を与えられました。
したがって、これらゆかりのある文化財が数多く所蔵され、国指定、県指定となっているものが多くあります。」

出雲族や天孫族といった捉えかたや、そういった部族の実在性については、現在の史学界では否定的な見方がほとんどです。あくまで、王権の側から見た色分けとしなければなりません。
ただ、7世紀代以降の武蔵(无邪志・胸刺)国造が出雲臣同族を称していたことは、種々の史料から裏づけが取れます。
土師部が居住地であったことから土師宮(はじのみや)→鷲宮(わしのみや)になったという説があるらしいです。古代史料上は(私の知る範囲では)特に土師部との関係は見出せないのですが、土師臣もまた出雲臣の同族を称しており、一案かもしれません。ちなみに、ここの神楽も「土師流」といいます。

日本武尊、藤原秀郷、源義家…このあたりは、関東の神社の由緒にはお馴染みの面々ですね。おそらく神社の歴史にハクをつけようと、徐々に付け加わっていったんでしょう。「関東最古」も同様です。
史料上、確実なのが吾妻鏡のようです。武蔵国の「鷲大明神」「鷲宮」として見えます。鎌倉時代前期には、すでに有力な神社として知られていたことが分かります。

拝殿。

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垣の内に、本殿は二つあります。右手が鷲宮神社本殿で、天穂日命とその子の武夷鳥命を祀り、左手が大己貴命(大国主命)を祀ります。
屋根の形状など、建築様式が違っていて面白いですね。周囲が整備工事中でした。

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